幼馴染3人の関係が高校生の夏休みに違った関係になる。そんな青春ラブストリーな物語「夏恋」。
この作品はBGMが流れる縦読みノベルに挿絵の代わりにオーバーレイが感情豊かながキャラクターがヴォイス付きLive2Dで差し込まれてくるんです。このアプリを見た時に最近電子書籍化が進んでいるラノベや小説の新しいフォーマットの可能性を感じてしまいました。
そして、この夏恋(karen)は普通の小説とちがって物語の途中で分岐イベントのあるマルチエンディングがあるサウンドノベルゲーム要素が付加されているのが特徴です。ラブストリーって時には一つだけのエンディングでなく、ほかの展開も見てみたい!と思う事がありますが、この夏恋(karen)ではそのあたりがちゃーんと組み込まれているんですね。
音楽を聴きながらスマホで小説やラノベを読む人も多いと思いますが、このノベル作品のようなフォーマットが販売中のラノベなんかにも適用されるとヘッドホンを聞きながらお好みのラノベが読めるようになるとうれしいですよね。
電車の中とかって結構周りの喋り声とかうるさいですし、こういうアプリならば大歓迎です。
このライブ2Dのボイス付き挿絵・・。長馴染みのみすずが主人公の男の子にいきなり告白するシーンが冒頭にくるのですが、これって「ドキッ!」してしまいますよねぇ。
芙蓉みすず(ふようみすず):陸上部の明るく快活な運動少女。
川瀬 輝(かわせてる):演劇部所属の勉強・スポーツもそそつなくこなす優等生
片桐 裕樹(かたぎりゆうき):万年帰宅部の主人公。みすずとは幼稚園から、輝とはしょうがっこうからの幼馴染。
この3人が高校生になった夏のラブストーリーです。
このように自然な形で物語を読み進めることができる分岐がページの末尾にある形式が採用されています。
この分岐の仕方だと、読んでいるという感覚を邪魔されずに物語にきちんと集中できる所がいいですね。
ー♪ (新着メッセージがあります。)
みすずからメッセージだ。
だらけきった重い腰をあげ、自室にもどって確認してみる。
こういう挿絵の入れ方も自然ですし、メッセージの行間のやりとりというか、そいうのが伝わってくる演出がかなりニクイです。
長馴染みの男の子の事を想ってきたヒロインの思わず「好きっ」って言ってしまったという描写。
彼から「おやすみ」とはいるメッセンジャーを見ながら女の子の感情の動きみたいなのがリアルに伝わってきますね。
挿絵がライブモーションでボイスとBGMとで挿入されるのがストーリーの展開をリアルにイメージさせてくれる感じが斬新です。でもこれつくるの大変そう・・。
物語の進め方によってマルチエンディングが待っています。3人の関係がこのままあたりさわりのない友人同士でいる関係を続けるのか、3人の内2人が恋人関係になっていくのか?言ってみれば、物語の分岐点で読者自身が展開を選ぶことで、次のシナリオ展開を選択できるという読者参加型のインタラクティブな読み物としてもみることができると思います。
作家さんは大変になるでしょうが、こんな読み物であれば、何回も別の展開等が気になり読んでしまえそうな小説やラノベができそうですね。
しろ: サウンドノベルという形が一般的でしたが、挿絵がLive2Dのようなアニメーションとボイス+BGMなんかが挿入される新しいデジタルノベルって感覚が斬新ですね。あとこのフォーマットだと、マルチエンディングについてもすべてのエンディングを見たくなってしまうのも納得な感じでした。
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