秋晴れの幕張。例年開催されるTGSであったが..今年はちょっと雰囲気がちがった..(ラノベ風)
その昔、ゲームといえば、専用ゲーム機でプレイするのが当たり前だった時代。各勢力は1つ5800円位する円盤型のゲームを販売し、税を集めるために、さまざまな嗜好を凝らして来た時代があった。
TGSというと、そうしたゲームのトレイラーのお披露目会と、プラットフォームを支配していた帝国が英知を結集して開発したあたらしいコンソールゲーム専用機の機能を駆使した新システムを駆使ゲームを試遊することができることに人々は歓喜したのであった。
しかし、西暦2014年、明らかに帝国の支配力に変化がおきつつあった。「大手ディベロッパー出品作品に変化が!コンソール3に対してスマホゲーが7」みたいな電子版記事が闇サイトなどで大々的に報じられるになるが、一般住民は、それが本当なのか、デマなのか分からずにいた
話題をさらったのは、実績あるストーリーやIPと呼ばれる著作作品をベースにしたスマホゲーム、もしくは、ヒットゲームのラノベ化など..業界は、シナリオ小説とアニメ風のフォーマットのゲームという体でさまざまな作品が乱立する群王割拠の時代へという風潮が蔓延する。
よりリアル3DCGから、2次元の寄り現実世界から逃避できるようなモーションCGへみたいな一種の退行的な嗜好も、今を象徴しているような流れとして各社の制作したトレーラーの随所に垣間見られるのであった。
電子台という動く動画を制作して電波という波に乗せてコンテンツを広く流布していたようなテレビ局と新鋭ゲーム会社によるソシャゲーにアニメ界の巨匠押井守のオープニングPV監修などといった要素もその雰囲気を象徴しているといえる。。
また、さまざまな既存種もあらたに生まれた環境に適合すべく、活動を活発化するのであった。
それまで細々と生息していたPCゲームやMMOPG、その昔、コンソール帝国が支配した時代に一世を風靡した英雄ゲームたちも、スマートフォンというプラットフォームに本格進出を企てている。指でタップするスマートフォーンに合わせた片手操作システムなどを実装し、人々に広まるデバイス上での通行手形を得るべく、我先にと、植民政策を打って出たという感じの流れだった。
しかし、新世界の秩序は着実にかわりつつあるのであった。新世界に住む住民は、あきらかに新種の住民で、過去に成功を収めた中央集権的な作品を好むブルジョア的な層はどんどん長老と化し、人口密度的には、ピラミッドの上層部を占めるに至っていたのである。ピラミッドの裾野を構成していた新種の住民は、コミックやマンガ、パズルやトランプといったようなゲームとは全然関係のない、もしくはそれまで本格的なゲームなどやったこともないし知らないという種が帝国を揺るがすような存在となっていた。
海を隔てた外国の勢力などは、こうした新種の住民に対し、ゲリラが使うような簡単な武器を駆使したり、また、高度でエネルギーを大量い消費するような過去の壮大なゲームなども、ゲリラが使うような非常に簡単で、コンパクトなパッケージに収めることで、新種の住民にアプローチしようとしている。
以前であれば、初期の段階で、強制的に税を徴収していたのを、無税!といううたい文句で幅広い層が入口に入り易くするといった手口で。「ただほど怖いモノはない」と昔からことわざみたいなものがあるが、今は、「ただでもそれなりに遊べる!」というのが時代の風潮となりつつあった。「ただでもそれなりに遊べるのだが、俺はもっと優越感に浸りたい!」という麻薬やギャンブルにも似た射幸心をあおられた住民は、本来なら5000円ぐらい払えば足りた税を数万円近くも払っていることになるのであった。。。
一部の人が産業を支え、多くの民が無料でエンタメを享受できる時代、それが、21世紀のエンターテインメントにおけるジェントルマンシップなんて公共広告が、会場の外の電子掲示板上で流れていたのであった。
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