著者:天沢 夏月 (著)
イラスト:
出版社:メディアワークス文庫
不安を覚え始める10代から成長する少女が体験した不思議な未来視体験。よくありがちなモチーフなのです。父親がいない少女は母親と2人暮らしの母子家庭。そんな少女は母親とは喧嘩ばかり。9歳というと自我も芽生え、少女のことを想って声をかける母親がうざったくなる時期でもあるのですが、この物語の主人公の少女は9歳のある日、公園で不思議な体験をします。
未来の自分の姿を彷彿とさせる人物と出会ったり、母親が倒れる未来を見て、それが実は過労が原因だっと知ることができたり・・
中学に進学し、部活や人間関係で悩みながら成長していく少女。不思議な公園の噂は友達の中で広がっていくのですが、彼女の成長とともに、その公園に行き着けなくなってしまう・・という不思議なお話しです。
不安定な思春期に不思議な体験を通して、成長していく少女の姿を読み進めると、自分のそのころと比べてどこか共感していしまう何かがあるようなそんなちょっと胸がキューと締め付けられるようなちょっと暖かくて、切なさもある物語だと思います。
時をめぐる少女 (メディアワークス文庫)
発売日:2017/5/25
あらすじ(Amazonより):
その並木道で出逢ったのは、 未来の「私」と過去の「私」。
並木道の奥にある小さな広場では、未来や過去の自分に逢えるらしい――。その日、九歳の葉子の前に現れたのは、恋人と婚約したばかりだという将来の自分自身で……。 母親との衝突、繰り返す転校、上手くいかない就活、そして不安が押し寄せる結婚。 いつも悩んで涙をこぼしてばかり。だけど、そうしてめぐっていく時間の先に、「私」は幸せを手に入れたのだろうか? それぞれの時代、五月の憂鬱な一日。過去と未来が入り交じるこの特別な場所で、私はいつかの私と向かい合う。
しろ: 夏の読書感想文なんかにはもってこいともいえるプロットが光るところがある作品です。文芸作品として時にはこういう作品をよんで余韻に浸るのもいいかもしれません。
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