軍師は何でも知っている（ラノベ/小説・紹介・感想）

著者：タンバ
イラスト：新常アラタ
出版社：モンスター文庫

転生モノという俺TUEEE系のものが多い中、この物語の主人公「ユキト」親友だと思っていた友人に刺されて死んでしまいます。普通なら復讐だとかそういう方向にもっていくのでしょうが、この主人公のパーソナリティとして憧れていた友人が自分のことを刃物で刺すまでになっていた変化に気付いてやれなかった自分の浅はかさに後悔の念をいだくのですね。

死ぬ間際に彼が願った事・・それは「人の心が分かる人間になりたい」ということでした。

この主人公のパーソナリティが、転生先の異世界で人知れず彼が軍師として活躍する上で重要なファクターとなっている作品だと思います。

まさに、「強い」＝力だけでなく、人を惹きつけ、策略をめぐらして勝利へ導く強さというテーマで綴られている点が大人が読んでもハマってしまう作品ではないでしょうか。

この作品は、Web小説から出版された作品なのですが、Webのラノベというと異世界転生ものが非常に多いのです。今回は主人公は、異世界で軍師となり、チートスキルとともに生前の知識を生かして大活躍する予想通りのパターンなのですね。Webで読んだ人がどう思うか人それぞれですが、主人公：ユキト、ヒロイン：ソフィア、カグヤのイメージがそれなりに合致しているのではないでしょうか？とういうかやはり挿絵が付くというのは出版される醍醐味なのです。

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カテゴリ , ラノベ･原作 , 更新情報 , 歴史・伝奇 , 異世界ファンタジー

死の間際に願った「人の心が分かる人間」になって転生した主人公が軍師として成り上がっていく英雄譚が面白い

転生した得たチートは人物のステータスを見れる能力

深い人物洞察を経て、「人」を攻略するという技で戦いを勝利に導き、ヒロイン絶ちを人知れず落としてしまう主人公がかっこいい。

人の想いを理解し、適切に対応する事。これってなかなかできる人って少ないんですね。この物語は主人公が死ぬ事になった事件からも象徴されるように、第二の人生で人を深く洞察することに主人公は一切手抜きをしません。そして常人では考えられないような人物の心の琴線をとらえ、味方にしたり、心を開かせてしまうのです。そう、そんな人たらしさが厭らしくなくできるからこそ、美女に惚れられてしまう・・そして力は無いけれど・・軍師として相手の心理を読み勝利へ導く姿が尊敬を集める・・。そこが他の転生チートものは一線を貸している所だと言えます。

また、ヒロインのパーソナリティなどが非常に感情移入しやすく表現されているのも作品の深みを高めていると言えます。「至上ケルサスの乙女」という設定のソフィア。彼女に許可なく振れられたものは居ないとされる孤独な絶世の美女。そんな彼女に「とても息苦しく、余裕がないように見えます。大変ですか？　至上の乙女を演じるのは」と友達のエピソードと偽りながら、施設団として来た17歳の少女の不安と恐怖心を受け止めるとうやり取りなんかはこの作品の特徴が出ているところかもしれません。

たんなるラブコメハーレムではなくて、理想の男の生きざまに周りの登場人物、王様から将軍から異種族まで惚れてしまう・・そんな異世界ファンタジーモノは大人の人にとって共感できる読み応えのある作品だと言えるでしょうね。

発売中の全巻

第1巻

軍師は何でも知っている(1) (モンスター文庫)
発売日：2014.07.30

あらすじ(Amazonより):俺・榑井ユキトは死の間際に願った。もし次の人生があるならば、他人のことが分かる人間になりたい、と―次に俺が目を覚ましたのは、戦争真っただ中の異世界だった。俺に与えられたのは、最期の願いを曲解したチートスキル。王子・ディオルードに拾われ、軍師となった俺は、“至上の乙女”と称賛される絶世の美女・ソフィアの心を鷲掴みにしたり、ディオルードの姉であり、敵対している美人将軍カグヤに一対一で挑んだりしながら、隣国との戦いを勝ち抜いていく― 「小説家になろう」で大人気のバトルファンタジー!

第2巻

軍師は何でも知っている(2) (モンスター文庫)
発売日：2014.12.26

あらすじ(Amazonより):前王を倒したユキトは、新たにヴェリス王国の軍総司令となったディオに、独立機動部隊の創設を任される。5人の隊長候補を選定すべく、国内中を探し回るユキト。その一方で、ヴェリスと隣接する3つの小国の軍隊が動き出す。にわかに緊張する国境線。そのとき、ソフィアの身に危険が迫っているとの一報が届き ―。「小説家になろう」発、異世界バトルファンタジー第2弾!書き下ろし番外編の『温泉』では、ソフィア視点による温泉地でのひと時が描かれる。

第3巻

軍師は何でも知っている(3) (モンスター文庫)
発売日：2015.03.30

あらすじ(Amazonより):隣接する3ヶ国連合軍に侵攻されたヴェリス王国を勝利へと導き、ソフィアと念願の再会を果たしたユキト。だが平穏は長くは続かなかった。帝国と組んだアルビオン公国が、ヴェリスへと侵攻を始めたのだ。一方、ユキトの副官・ミカーナは魔獣征伐のため、故郷を訪れていたのだが――。番外編『ミカーナ』を含む、「小説家になろう」発、異世界バトルファンタジー第三弾!

第4巻：

軍師は何でも知っている(4) (モンスター文庫)
発売日：2015/7/30

あらすじ(Amazonより):アルビオン公園の策略により、交戦状態になってしまったヴェリス王国と帝国。緒戦でヴェリスが勝利したのも束の間、帝国はいよいよ本隊を投入する。帝国が誇る海軍の精鋭「紅の艦隊」。そして、その隊を率いる大陸屈指の知将カール・ベッケンバウアー。ヴェリスの2倍にも及ぶ帝国軍が、カグヤを、そして軍師・ユキトを窮地へと追い込む。番外編『戦勝会』を含む、「小説家になろう」発、異世界バトルファンタジー第4弾!

第5巻：

軍師は何でも知っている： 5 (モンスター文庫)
発売日：2015/12/29

あらすじ(Amazonより):ヴェリスの戦勝記念舞踏会。普段は軍服姿のノックスの隊長たちもこの日ばかりは燕尾服やドレスに身を包み、宴に酔いしれていた。だがこの機をストラトスが見逃すはずはなかった。ヴェリス兵を操り、カグヤの暗殺を謀るストラトス。間一髪のところで、難を逃れたカグヤだったが、身代わりとなった軍師・ユキトが……。皇国・帝国そしてヴェリスの思惑が交錯する「小説家になろう」発、異世界バトルファンタジー第五弾!　書き下ろし番外編『ニコラの予想』『持つべきものは友』も収録!!

第6巻：

軍師は何でも知っている： 6 (モンスター文庫)
発売日：2016/5/30

あらすじ(Amazonより):帝国・皇国・ヴェリス、それぞれの思惑が交錯する同盟交渉が始まった。帝国が、ユキト率いる独立機動部隊・ノックスの解散を求めたのに対し、皇国は、そのノックスを援軍として派遣してほしいと要求する。あちらを立てればこちらが立たずの難題を前に、ソフィアがある奇策を提案するのだが―。「小説家になろう」発、異世界バトルファンタジー第六弾!大幅な加筆修正に加え、書き下ろし番外編『暴走する魔法』も収録!!

部長：人間臭い異世界転生モノとして周りを虜にする主人公から目が離せない作品です。個性豊かなんキャラクターと、大陸を襲う危機と主人公の覚醒イベントなど目が離せない展開で一気に読み進めてしまう何かがあると思います。

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