著者:仁科裕貴
イラスト:
出版社:メディアワークス文庫
遠野市というと柳田國男の「遠野物語」の舞台にのもとになったとも言われている岩手県にある町というかそんな場所ですが、座敷童とか河童なんか登場する民話でも同じみの地域だったりするそうです。この物語はそんな遠野のとある旅館に、起死回生のネタ探しのため、そいう伝奇な妖怪たちに会えるかも♪とやってきた作家で主人公のそれも妖怪小説家緒方司貴さんが、とある不思議な少年の力で妖怪たちが見えるようになって、座敷童の代理人として集まる妖怪たちのお悩み相談をするというお話。この不思議な少年というのが座敷童なのだと思うのですが、夏目友人帳や平成ぽんぽこなどもそうなのですが、現代社会の人間がおりなすさまざまな問題とも交差するような深遠なテーマなんかもその相談ごとに多分はいっているんだろうなぁと想像できたりできるモチーフが採用されたりしているのが想像できちゃったりします。
何故人は、こういう妖怪伝奇な物語を読んでしまうのか・・ということをふと考えてみたのですが、それは、恋愛や受験や仕事やそういう煩わしい出来事なんかを人間社会の弊害としてもろにくらったフラジャイルな個々の傷を、笑って泣けちゃうような純粋で健気な土地の妖精さんのような妖怪さんたちの悩みや問題ごととして間接的い解決して行く主人公とその結果に、まるで自分の悩み事が水でスっき流されていくような錯覚というか、ほのぼのした気分になるからなのではないでしょうか?
ちょうど、疲れた心で温かい温泉とか足湯とかに入って「ふぅー」って思うそんな感覚をもとめるような感じかもしれません・・・
座敷童子の代理人 (メディアワークス文庫)
発売日:2015/5/23
あらすじ(Amazonより):作家として人生崖っぷちな妖怪小説家・緒方司貴が訪れたのは、妖怪と縁深い遠野の旅館「迷家荘」。座敷童子がいると噂の旅館に起死回生のネタ探しに来たはずが、なぜか「座敷童子の代理人」として旅館に集まる妖怪たちのお悩み解決をすることに!?そこで偶然出会ったおしゃまな妖怪少年の力で妖怪が見えるようになった司貴は、陽気な河童や捻くれ妖狐が持ち込むおかしな事件を経て、妖怪たちと心を通わせていく。だが、そんな司貴を導く不思議な少年にも、何やら隠しごとがあるようで…。
座敷童子の代理人 (2) (メディアワークス文庫)
発売日:2015/10/24
あらすじ(Amazonより):代理人、再び遠野へ! うらぶれ妖怪小説家と訳あり妖怪たちがおくる平成あやかし譚――。 しがない妖怪作家・緒方司貴のもとに、遠野から不思議な宅配便が届いた。その中身とは……可愛い子狸の妖怪!? 異変を感じた司貴は、相談役「座敷童子の代理人」として、子狸を連れて遠野の旅館「迷家荘」を再び訪れる。 今回の妖怪たちの悩みとは、六角神社で行われる「妖怪祭り」の大騒動。司貴は、相棒である童子や河童たちとカラス天狗たちを説得するが、さらに増える子狸と天女の問題。 そんなてんこ盛りの悩みと向き合う中で、司貴と童子の"座敷童子コンビ"は過去の記憶を少しずつ取り戻し……。 訳あり妖怪たちがおくる、笑って泣ける平成あやかし譚。
くろ: 寒ーい冬の季節とかに、深大寺温泉の足湯に遣ってほのぼのするようなそんな心地よさをもとめる人にはこういうのがおススメかもしれません。
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