著者:植田 亮
イラスト:小木君人
出版社:ガガガ文庫
装丁の絵をみるとラブコメ?かなぁと見えてしまうのですが、大人になって思春期の頃、または青春時代を振り返ってもっと友達を作っておけばとか、受験とか勉強だけでなく周りともっと関わり合いを持っておけばとか・・こうしていたら、もしくはああしていたらみたいな・・・忙しく刹那な日常でふと思うことがある人も多くいるのかもしれませんが、このお話はそんな感じのまじめな心の琴線を刺激してくれる結構ちゃんとしたお話となっています。
お話のプロットは17歳で突然死んでしまった主人公が10歳にもどって人生をやりなおすというもの。ただし、17歳になるまでにまた同じ死を迎えるという事実を蘇生者から伝えられます。そして、奇跡のかけらを集めることで死を回避できることも教えてもらいます。”奇跡のかけら”を集めるという行為がお話のテーマになるのですが、誰もがふとおもうやりなおしが効いたらあの場面でもっとやさしくとか仲良くとかそいうちゃんとした杭の無い人生を送る事こそが”奇跡の欠片”を集めることにつながる的なちょっと自分自身をふかーく見つめなおすきっかけにもなるような良作な感じです♪
発売日:2009/6/18
あらすじ(Amazonより):僕は死んだ。何もいいことがない、17年の人生だった。…でもマキエルと名乗るいきものが言うには、もういちど10歳からやり直し“奇跡の欠片”をあつめれば次は死なずにすむらしい。北欧から転校してきた明るいソフィア、絵がうまいとも実、甘えさせてくれる隣のお姉さん弥宵―奇跡の欠片がなんなのかマキエルは教えてくれなかったけど、僕はまえはぜんぜんできなかった、身近な女の子たちとのふれあいをたいせつに生きよう、こんどは悔いを残さないために、と思った。だけど…。第3回ライトノベル大賞ガガガ賞受賞作。
くろ: 10歳というと最近の小学校では半分の成人式みたいなイベントをする私立小学校もあるようですが、自我が芽生え、自律心が育まれる年齢だといえますね。そんな10歳にもどって17歳だった少年が回りの友達やらなにやらと普通に杭の残らない関わり合いを持つ人生をやりなおすというプロセスの中に自分を見つめなおしてしまう私がいるみたいな・・・そんな感じでしょうか?
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