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86―エイティシックス―(ラノベ/小説・紹介・感想)

著者:安里 アサト (著)
イラスト:I-IV (著, イラスト),& 1 その他
出版社:電撃文庫

物語の舞台は架空の帝国と共和国が兵器戦争をしている世界。冷戦当時の米ソという感じがします。その世界では最新鋭のAI(人工知能)が搭載されたドローン兵器が開発されているのですが、それを成しえたのは帝国軍。その兵器名をレギオンと言います。しかし、その帝国は滅びしてしまい制御不能となったレギオンが共和国へ迫る。

共和国側は戦時に急造した兵器ジャガーノートで迎え討つのですが、急造したため技術の蓄積がなく実用レベルのAI開発に失敗します。そこで大人たちが考えた事は、『人間をパーツとして組み込むという事にすればいいだろう』という発想でした。迫りくるレギオンを共和国が開発されたとされるジャガノートという有人兵器で追撃するのですが・・共和国内ではAI開発の失敗を隠し、自立式無人戦闘機で旧帝国軍の無人兵器を迎撃していると国内では宣伝されているという設定です。

そのジャガーノートには、存在しないことになった36区という舞台の若者たちが動員され、死地へと向かわされ多くの若者の命が散っていくという物語です。

 

 

存在しない生きるパーツとして兵器に登場する理不尽さが悲しいくて泣けてしまう。

悲惨な現場には誰もしらないドラマがある

戦争でまず犠牲となるのは若者というのは歴史を見てきても合意できることだと思いますが、無人兵器が完成していれば本来死傷者ゼロである筈の人若者たちが、国の威信、政治や偽政の為に滅びた国の自律兵器を抑えるために命を散らしていくという理不尽さはちょっと来るものがありますね。 まるで戦時中の神風特攻なんかを歴史から連想してしまいますが、国の為に戦っているのに、そこに暮らす市民は彼らの命をかけた戦いを知る由もないわけですね。

eightysix-img.jpg

そんな現場にも血のかよった上官と部下がいるわけですが、この物語では、最年少の16歳で少佐に上り詰めた少女と第86区で若者たちの体調としいてジャガーノートの戦闘部隊の体調を務める青年を通した切なくて悲しい戦いの物語が紡がれている・・そんな作品です。

最年少の少女少佐はジャガーノートの陰謀について知るに至るわけですが、巨大な組織の中で彼女一人の力ではこの横暴は食い止められるわけもなく、死地へ向かう若者たちの事に心をいためながら作戦を指揮するわけですね。フルメタル・パニックの相良宗助みたいな隊長と少佐2人が熾烈を極める戦場で紡ぐ涙・・涙のドラマは感動してしまうこと間違いなしかと思います。

主な登場人物

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ウラディレーナ・ミレーゼ(レーナ)

若干16歳で共和国の少佐にまで上り詰めたエリート。共和国の抱える闇を知り死んでゆく若者達を救うためにできる限りの事をしたいと考えている。

 

eightysix-img2.jpg

シンエイ・ノウゼン

第86区所属の戦闘部隊の隊長を務める。ジャガーノートの高い操縦技術を持ち、数多くの戦いを生き残って来た。

86―エイティシックス―

86―エイティシックス― (電撃文庫)
発売日:2017/2/10

あらすじ(Amazonより):


“その戦場に死者はいない”――だが、彼らは確かにあそこで散った。


サンマグノリア共和国。そこは日々、隣国である「帝国」の無人兵器《レギオン》による侵略を受けていた。しかしその攻撃に対して、共和国側も同型兵器の開発に成功し、辛うじて犠牲を出すことなく、その脅威を退けていたのだった。

そう――表向きは。

本当は誰も死んでいないわけではなかった。共和国全85区画の外。《存在しない“第86区”》。そこでは「エイティシックス」の烙印を押された少年少女たちが日夜《有人の無人機として》戦い続けていた――。 死地へ向かう若者たちを率いる少年・シンと、遥か後方から、特殊通信で彼らの指揮を執る“指揮管制官(ハンドラー)”となった少女・レーナ。 二人の激しくも悲しい戦いと、別れの物語が始まる――! 第23回電撃小説大賞《大賞》受賞作、堂々発進!


 

しろ: メカ好き、SF好きな人はもちろんのこと、若者の生と理不尽に散りゆく命のドラマに感動したいという人にはお勧めの作品だと思います。

posted by しろ 投票 2 0


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