蘇りの魔王（ラノベ/小説・紹介・感想）

著者：丘野優 (著)
イラスト：shri (イラスト)
出版社：オーバーラップノベルス

異世界ファンタジー小説というと魔王と勇者という悪と正義が登場し悪は滅ぼされるという王道ヒーローシナリオが定番だったりますよね。明確が悪が存在して、ただそれを倒すために試練に立ち向かうという構図は良く目にするパターンだと思います。
時にはテンプレートな発想から抜けて魔王の方が理知的で友愛主義者で、人族と魔族の融和をというような逆の配役による斬新な演出なんかもあるのですが、この物語はどちらかというと後者。

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更新情報 , 異世界ファンタジー

勇者に殺され人間に生まれ変わった魔王の生の意味とは！？

決められた配役を仕方なく演じていた魔王

この物語の魔王は魔族の幹部からも尊敬されその子供だった少女から慕われ、善政をしている人徳者。魔族である故にもつ高い魔力と強さにおごることなく人族に対しても特に偏見をもっていない慧眼の持ち主。
ただ、そんな魔王の振る舞いとは裏腹に、勇者によって魔王は倒される運営にあるというあらかじめ決まっている配役が自分なんだとどこか魔王は理解していて、必死に自分に向かってくる女勇者の剣をみながらふと思う所があり彼女の剣を受けてしまい死んでしまいます。

そんな魔王が転生して人族に生まれ変わる。

普通の人間として転生した魔王ノルドは、ルルという人間として成長していきます。魔王の魂であるため膨大な魔力はあるものの、人の体だと耐えられないということで、全盛期の強さをまだ出せないでいるような時、とある冒険者と出会い、自分が生きていたころの魔族の文明の遺跡から幹部の一人娘が冬眠保存されているのを見つけて、蘇生させます。
魂が魔王である主人公の少年は生体認証みたいなもので、古代魔王の遺跡のゴーレムや古代魔道具などを使いこなせてしまったりするのですが、長い年付きを経た転生した時代に、過去の魔王の知人や部下が終結して、実は腐敗しきっている人族の上層部を校正させる系のお話し。

第1巻：

蘇りの魔王 1 (オーバーラップノベルス)
発売日：2015/5/25

あらすじ(Amazonより): 人間となった魔王が探すのは「転生」の意味―― 第２回オーバーラップ文庫ＷＥＢ小説大賞『大賞』受賞作！いつだって悪は、正義の前に滅びる。「よく来たな、勇者よ……決着をつけよう」魔王ルルスリア＝ノルドもまた、友人の娘の誕生日を祝えなかった心残りを胸に、勇者の手によって世界から完全に消滅した。めでたし、めでたし―― 「あら、目を覚ましたのね？　おはよう、ルル」だが、魂は巡る。数千年の時を経て、魔王はルル＝カディスノーラという人間に転生していた。魔王の能力を隠したまま過ごしていたルルはある日二人の冒険者に出会う。彼らが発見した古代遺跡を一緒に探索していると、長期睡眠用のカプセルを見つけたルル。そこにはルルが誕生日を祝うことができなかった友人の娘――イリスが眠っていたのだった。どうして彼女がここに？ルルの転生した意味を探し求める旅が、いま始まる。

第2巻：

蘇りの魔王 2 (オーバーラップノベルス)
発売日：2015/10/25

あらすじ(Amazonより):魔王が人間の闘技大会に参戦!? パトリックとの戦いを制し、古代魔族を探すため故郷を離れたルルとイリスは、城塞都市フィナルに到着する。そこで目にしたのは、かつて魔王の側近であったバッカスが、なぜか人類側の功績者として祭られている姿だった。栄華を誇った数千年前の技術も失われており、ルルとイリスはますます疑念を深めていく。その後、王都デシエルトを訪れた二人は、氏族「時代の探求者」にてグランやユーミスらと再会を果たす。当初の目的である冒険者登録を果たしたルルとイリスだったが、勇者に敗れたあとの世界を解き明かすため、闘技大会に出場することになり――!?魔王による王道転生ファンタジー、第2巻。

第3巻：

蘇りの魔王 3 (オーバーラップノベルス)
発売日：2016/2/25

あらすじ(Amazonより): 冒険者誘拐事件を魔王が解決!? 予選を終え、本戦に勝ち残ったルル・イリス・キキョウ。つかの間の休息を得た三人だったが、闘技大会で敗北した者たちが多数行方不明となっている事件を知らされる。街に出たルルは、幼なじみのユーリと戦ったオルテスの妹・クレールと出会う。聞けばオルテスも行方がわからないと聞き、ルルは王都デシエルトで消息を絶った冒険者たちの捜索に乗り出すが、その背後には組織的な動きが見え隠れしており……!? 暗雲立ちこめる王都でいま、闘技大会本戦が幕を開ける。

第4巻：

蘇りの魔王 4 (オーバーラップノベルス)
発売日：2016/5/25

あらすじ(Amazonより):魔王と神官が意気投合!? シリーズ重版! 「小説家になろう」発、魔王転生ファンタジー第4巻!! 特級冒険者・グランとの戦いで見事勝利を手にしたルル。だが、二人の強大な力が衝突した余波で古族(エルフ)の防護障壁が故障し、イリスらが出場する準決勝は順延となってしまう。修理が完了するまでのあいだ、暇を持て余したルルは、訪れた冒険者組合(ギルド)でラスティ、オルテスと遭遇する。臨時パーティを結成した三人は、大量に発生した魔物討伐の依頼を達成するべく、アソオス鉱山へ。慎重に鉱山の調査を進めるなかで、ルルはかつて教会で出会った神官のモルガンと再会する。ひとり魔物と戦っていた彼女の目的もまた魔物討伐であることを知り、ルルたちと行動を共にすることに。順調かと思われた探索だったが、深部で魔物と冒険者を使った実験の痕跡が残る研究室を発見してしまう。そして現れた、自らを“古代魔族"と名乗る研究者、ベルンフリート。世界を一変させかねない危険な研究を止めるため、ベルンフリートに挑むルルとモルガンだったが、一筋縄ではいかない戦いを強いられてしまい……!?

第5巻：

蘇りの魔王 5 (オーバーラップノベルス)
発売日：2016/10/25

あらすじ(Amazonより):魔王、救国の英雄になる!? それぞれの思いを胸に、闘技大会決勝戦で対峙を果たしたルルとイリス。お互いが持つ古代魔族の実力の応酬で会場が大歓声に沸くなか、ある目的のためにアルカ聖国の“聖女"が密かに観客席を抜け出していた。不穏な動きを察知していた国王たちを欺いて、聖女は計画を進めていく。聖女が暗躍する一方で闘技大会は終幕を迎え、ルルたち“時代の探求者"は酒場で盛大な打ち上げを楽しんでいた。その席でルルは“綺汚の真理"のウヴェズドから、ログスエラ山脈の調査を依頼される。最近、山脈の魔物が活発化しており、その山を支配する古代竜に異変が起きた疑いがあるらしく、ルルは警戒を高める。しかし、翌日の授賞式にて、国王が臨席する瞬間を狙った聖女の魔法が放たれてしまう。闘技場に現れたのは、正気を失ったログスエラ山脈の古代竜で――!? 果たしてルルは聖女と古代竜を討ち、大混乱に陥る闘技場の観客を守り抜くことができるのか……!?

しろ：魔族が魔道技術がスゴイ発展していて、古代遺跡がいまなお動いている。そして転生者である魔王に反応して現代へ蘇るというちょっとSFファンタジーな設定と展開が面白い作品だと思います。

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