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15歳、終わらない3分間 (ラノベ/小説・紹介・感想)

著者:八谷紬 (著)
イラスト:
出版社:スターツ出版文庫

主人公の少女は高校生になって毎日の生活に漠然と意味を見いだせず、目標も持てずなぜか人生に幻滅して、そんなことを思う日々が続き、気が付いたら校舎の屋上に立っているという所から物語ははじまります。

そして、流れ通りに少女は後者の屋上から飛び降りるのですが・・

気が付くと、下界から一切遮断された教室に知った顔の4人の生徒とともに閉じ込められているという設定。

時間は止まったまま。でも多分、ここに閉じ込められた4人は自殺したとか、ちょっと後ろめたい行為をしてここに来たんだろうなぁというのは当の本人たちが簡単に推測できるような状態だったりますよね。

とはいっても閉鎖空間に閉じ込められたからには脱出するためにいろいろな仮説や情報交換するために意思疎通というものをしなければならなくなるものなのですが、お互い自分がここに閉じ込められるに至った確信には触れずに、自己紹介しながらちらりと内容的には自分の事が好きになれない人、自信がもてない人がどうやら集まったらしいというのが伺い知れる感じの流れです。

人間だれしも、自分の中のどこかに、自信の持てない卑屈になってしまうような要素をもっているものだと思うのですが、10代の少年少女ってそれにばかり目がいってしまって病んでしまうんですね。ということで、自分だけでなくて人というものは万人が万人、自分の事を完璧だと賞賛している人などいないということが分かったり、いろいろ悩みを抱えていることは当たり前な事だよねって感じが分かったり・・自殺するまでもないじゃんってことがなんとなくわかってきたリ・・・そんな感じの10代の心理的なお話しみたいな感じだと思います。

 

 

後ろめたい多分だろうなぁを隠しながら時間の止まった空間に押し込められたら・・

15歳、終わらない3分間

15歳、終わらない3分間 (スターツ出版文庫)
発売日:2016/2/27

あらすじ(Amazonより): 自らの命を絶とうと、学校の屋上から飛び降りた高校1年の弥八子。けれど―気がつくとなぜか、クラスメイト4人と共に教室にいた。やがて、そこはドアや窓が開かない密室であることに気づく。時計は不気味に3分間を繰り返し、先に進まない。いったいなぜ?そして、この5人が召喚された意味とは?…すべての謎を解く鍵は、弥八子の遠い記憶の中の“ある人物”との約束だった…。予想外のラストに感涙…。共感度120%の新感覚青春小説!

 

しろ: 歳を重ねるとだんだんとずぼらになったり、細かい事とか気にしなくなるものだと思うのですが、こういうケータイ小説の10代心理というかを読んでみて初心を思い出すのもいいかもしれません。

posted by しろ 投票 1 0


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