著者:北野 勇作 (著)
イラスト:
出版社:アドレナライズ
人工生命の研究をしている科学者が会社の方針に逆らい、記憶を消されてクラゲのような記憶生命体との不思議な記憶さがし(自分さがし)をするようなお話。
この作品は2001年に出版されたものが新版としてでたようなのですが、多層ニューラルネットワークなどここ最近生物の脳のような計算なんかの研究も盛んになっている中で改めてこういう本を読むと人の自我だとか記憶ってそもそも何?というそんな事を考えされてくれるかもしれません。
人に夢を見せてくれる機械って人が認識できる脳の記憶や見る夢なんかで実は実現していますということなのかもしれませんが・・
クラゲの海に浮かぶ舟
発売日:2017/2/24
あらすじ(Amazonより):
蛋白質工学を専門とするぼくは、人工の生き物をつくる研究をしていた
科学者になりたかった。科学者になって怪獣を創りたかったのだ。どんなものでも創れるシステム。なんでも売っているデパート。人に夢を見せてくれる機械。大人になったぼくは「会社」の技術開発部に所属して、新しい生き物を作る研究をしていた。だが、意に反した方向で進められることになった研究の続行を拒否し、会社を去ることになってしまった。そのせいであれに関する記憶のすべては、会社によって破壊されることに……。
●北野勇作(きたの・ゆうさく) 1962年生まれ。大阪府在住。SF作家。1992年『昔、火星のあった場所』で第4回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞してデビュー。2001年『かめくん』で、日本SF大賞受賞。著書に『クラゲの海に浮かぶ舟』『どーなつ』『きつねのつき』『どろんころんど』『カメリ』等。
クラゲの海に浮かぶ舟 (徳間デュアル文庫)
発売日:2001/09
あらすじ(Amazonより): ぼくと彼女は、ネクストライフ・コーポレーションの技術開発部に所属していた。蛋白質工学を専門とするぼくは、新しい自己保存システム、ようするに人工の生き物をつくる研究をしていた。新しい自己保存システム‐人工の生き物‐作りに成功したぼくは、会社の開発研究を拒否したため記憶を消されてしまう…。 切なくて哀しい近未来小説。
くろ: 記憶や自我に纏わる様な哲学的なサイエンスフィクションモノ論理的な思考とともに、幼少期からの連続的な記憶によって存在することになる自分自身について、それを断片的な謎解きストーリーみたいにジグソーパズルを合わせていくような感じはどこか自己分析のプロセスにも似ているような感じもしますし、記憶の断片的な像を実質振り返りながら見ていく行為って実は郷愁を誘う不思議なものがあるのかもしれません。
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