著者:吉田エン (著)
イラスト:しおん (イラスト)
出版社:ハヤカワ文庫JA
環境変動に備えて巨大な城壁都市が築かれた日本。壁の外側と内側とでは格差みたいなのが存在するという世界観です。当然壁の中は、これまでの文明の恩恵と環境変動にも影響のない生活が保障されているので、それなりに選ばれた人達が暮すことになるのですが、壁の外の人たちにも成り上がりのチャンスがあります。
フラグメンツというゲームで賞金を稼いで壁の内側に入るという夢。
環境変動という大変動の予感の中、城壁都市というちょっと退廃的な世界観の近未来で、壁の外と中を隔てるみえない格差というかそういうのをゲームに勝って成り上がっていくという今風なモチーフのSF作品です。
登場人物は成り上がりを目指す少年と彼が出会う雪子という少女。ジュブナイルな要素もありつつ、人工知能コーボとの出会などゲームに勝ちあがるための運命の変化みたいなのがありつつという近未来冒険トーナメント系な物語の展開が好きな人にはお勧めかも。
世界の終わりの壁際で (ハヤカワ文庫JA)
発売日:2016/11/22
あらすじ(Amazonより):大規模な環境変動に備え、巨大な城壁都市〈シティ〉が築かれた近未来の日本。壁の外側で育った少年・片桐音也はゲーム〈フラグメンツ〉で賞金を稼ぎ、内側に入ることを夢見ていたが、資金不足で勝ち進めずにいた。そんな彼の日常は、少女・雪子と人工知能コーボとの出会いで一変する。力を合わせてランキング戦を駆け上がる音也たちは、徐々に壁の内側の真実に迫っていき――第4回ハヤカワSFコンテスト優秀賞受賞作。
しろ: SFモノもコミックやラノベのような勝ち上がりモチーフな作品が賞をとっていたんですね。それなりに入り易い作品だと言えるかもしれません。
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